ピラティスで整える体の内外:アウターマッスルとインナーマッスルとバランストレーニング

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アウターマッスルとインナーマッスル

1. 筋肉の分類と全体像


人の体には約650種類もの筋肉が存在し、それらは大きく「アウターマッスル(外側の筋肉)」と「インナーマッスル(内側の筋肉)」に分類されます。アウターマッスルは体表に近く、見たり触れたりしやすく、ジャンプや腕を振るなど力強い動作に関与します。一方、インナーマッスルは深層に存在し、関節の安定や姿勢の維持、内臓の支えなど、体の内側からのサポートに欠かせません。

筋肉の分類イメージ

2. アウターマッスルとは


アウターマッスルは、肩や腕、脚など体の動作を主に担う筋肉群で、大きく太いのが特徴です。例えば、大胸筋や広背筋、大腿四頭筋などが含まれ、これらは「随意筋」と呼ばれ、自分の意志で動かせるため、トレーニングで鍛えやすいのもポイントです。筋力向上やボディメイクを目的としたエクササイズでは、アウターマッスルを重点的に使うことが一般的です。

アウターマッスルを使った運動の例

3. インナーマッスルとは


インナーマッスルは、腹横筋、横隔膜、多裂筋、骨盤底筋群など、体の深部に位置する筋肉で、見た目では確認できませんが、常に私たちの体を支え続けています。これらの筋肉は、関節を安定させたり、姿勢を整えたりするなど、日常生活において非常に重要な働きをしています。特に体幹の深層筋(コアマッスル)は、呼吸や姿勢保持にも関わる中心的存在です。

インナーマッスルの位置図

4. 両者の主な役割と機能の違い


アウターマッスルとインナーマッスルには明確な役割の違いがあります。アウターは「大きな動作やパワー発揮」、インナーは「姿勢制御や関節の安定化」と、互いに補い合って体の動作と安定を支えています。トレーニングでは、見た目や筋力向上だけでなく、姿勢や内側からの安定性を意識したインナーマッスルの強化も必要です。


要素 アウターマッスル インナーマッスル
筋肉の位置 体の表面にあり、視認・触知しやすい 体の深部にあり、視認・触知が困難
動きの制御 意識的に動かせる(随意筋) 意識しにくく、自動的に働くことが多い
主な役割 動作の実行、大きな力の発揮 姿勢維持、関節安定、内臓支持など
トレーニング効果 パワーアップ、見た目の変化 姿勢改善、代謝向上、体のバランス向上
代表的な筋肉 大胸筋、大腿四頭筋、広背筋、三角筋など 腹横筋、多裂筋、横隔膜、骨盤底筋群など
 

5. よくある誤解:「インナーマッスル=体幹」ではない


「インナーマッスル=体幹筋」と誤解されがちですが、実際にはインナーマッスルは全身に分布しています。肩関節を安定させるローテーターカフや、股関節の安定に関わる小さな筋肉もインナーマッスルに含まれます。体幹のコアマッスル(腹横筋・横隔膜・骨盤底筋群・多裂筋)だけがインナーマッスルではないのです。正しい知識のもと、それぞれの筋肉に応じたトレーニングを行うことが、効率的な体づくりには欠かせません。

 

ピラティスでおすすめの基本ポーズ


ピラティスは、インナーマッスルとアウターマッスルを同時に鍛えることができるエクササイズとして注目されています。体幹の安定、姿勢改善、柔軟性の向上に加え、筋肉のバランスを整えることで、美しいボディラインや動きやすい身体を作るサポートにもなります。この章では、初心者にも取り組みやすく、効果の高い基本の4つのピラティスポーズを紹介します。

1. ハンドレッド(The Hundred)

ピラティスの中でも特に有名なこのポーズは、腹横筋や横隔膜などのインナーマッスルを活性化させるのに効果的です。仰向けに寝て両脚を浮かせ、頭と肩を持ち上げた状態で、両腕を小刻みに上下させながら「吸って5回・吐いて5回」の呼吸を10セット繰り返します。体幹の引き締めに非常に役立ちます。

ピラティス
2. ロールアップ(Roll Up)

ロールアップは、背骨の柔軟性を高めると同時に腹筋群をじっくり使うポーズです。仰向けの状態から両手を前に伸ばし、背骨を一つずつ丸めながらゆっくりと起き上がり、つま先に向かって前屈します。背中や骨盤の動きを丁寧に感じながら行うことが重要です。

ロールUP
3. シングルレッグストレッチ(Single Leg Stretch)

仰向けになり、片脚ずつ胸に引き寄せながらもう片脚を斜め前に伸ばす動作を交互に繰り返すこのポーズは、腹筋を意識しながら体幹を安定させる練習になります。腹部を薄く保ち、呼吸と動作をしっかり連動させるのがポイントです。姿勢保持とバランス感覚が同時に養われます。

ピラティス
4. プランク(Plank)

プランクは、全身の筋力を均等に使う代表的な体幹トレーニングです。肘を肩の真下に置き、つま先と前腕で身体を一直線にキープすることで、腹筋、背筋、肩、脚などを同時に鍛えることができます。静止しながらも全身に効くこのポーズは、日常動作の安定にも直結します。

プランク
まとめ

これらの基本ポーズは、ピラティス初心者にとって取り入れやすく、また継続することで確かな変化を感じられるものばかりです。大切なのは、フォームを崩さず、呼吸を止めずに行うこと。まずは週に2〜3回から始めて、無理のないペースで継続することで、体幹の安定や姿勢改善、そして美しいボディラインにつながっていきます。

 

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