つかまり立ちが遅い・早い?原因と対策&歩くまでの赤ちゃんの発達プロセス
つかまり立ちとは?
生後6ヶ月を過ぎるころ、赤ちゃんの動きが急に活発になり始めます。寝返りやおすわりが安定してくると、次に挑戦し始めるのが「つかまり立ち」です。
つかまり立ちとは、赤ちゃんが人や家具・ベビーサークルなどにつかまり、自分の足で立ち上がることをいいます。最初は数秒でおしりをついてしまうこともありますが、足腰の筋肉が発達してくると、少しずつ長く立てるようになります。
この動作は、赤ちゃんにとって大きな成長の一歩です。2本の足で立つと視界が広がり、世界を「見下ろす」感覚が初めて得られるため、興味を持つ対象が一気に増えていきます。好奇心が刺激されることで、動きや反応も活発になっていくのです。

つかまり立ちが始まる平均時期
つかまり立ちは、平均的に生後8〜9か月ごろに見られるようになります。
ただし赤ちゃんの発達スピードには大きな個人差があり、早ければ6〜7か月から、ゆっくりな場合は1歳ごろから始まることもあります。
厚生労働省の「平成22年度乳幼児身体発育調査」によると、約9割の赤ちゃんが1歳までに「つかまり立ち」が可能になっています。
つまり、時期が少し前後してもまったく問題はありません。赤ちゃんそれぞれに成長のペースがあり、焦らず見守ることが何より大切です。

成長過程の流れ
赤ちゃんの身体の発達は、首から足へと順に進みます。
つかまり立ちはその過程の中でも重要なステップで、筋肉・バランス感覚・好奇心が連動して成長していくサインです。
以下は、生後1年ほどまでのおおまかな行動の流れです。
生後0〜3ヶ月
手に触れたものを軽く握り、首がすわってくる時期です。視線を追うようになり、顔の表情も豊かになります。
生後4〜6ヶ月
寝返りができるようになり、背筋が少しずつ発達して支えなしで座ることも増えます。手を伸ばして物をつかむなど、好奇心の芽がぐんと伸びる時期です。
生後7〜12ヶ月
ハイハイで移動範囲が広がり、やがて家具や人につかまって立ち上がるようになります。
この「つかまり立ち」が安定してくると、次は伝い歩き、そしてひとり歩きへと成長していきます。

つかまり立ちが遅い場合の原因と対策
「まだつかまり立ちをしないけど大丈夫?」と心配される保護者の方は多いですが、赤ちゃんの発達には大きな個人差があります。
厚生労働省の調査では、生後1年を過ぎてからつかまり立ちを始める赤ちゃんも約1割います。焦らずに、まずは環境と筋力の発達をサポートしてあげましょう。
原因 | サポート方法 |
つかまるものがない | 赤ちゃんの身長に合った高さの家具やベビーサークルを置きましょう。安定感のある構造が重要です。 |
筋肉がまだ十分でない | 寝返りやハイハイで自然に筋肉をつけましょう。無理に立たせず、体幹を育てる遊びを中心に。 |
興味を引くものが少ない | 目の前にお気に入りのおもちゃを置くなど、赤ちゃんの「立ちたい!」という意欲を引き出します。 |

1歳半を過ぎてもつかまり立ちや伝い歩きが見られない場合には、発達相談や1歳半健診で専門家に相談してみましょう。早期のアドバイスが赤ちゃんの成長を助けます。
つかまり立ちが早い場合の注意点
つかまり立ちが早いことは元気な証拠ですが、筋肉やバランスの発達が追いつかないうちに動き出すと、転倒や頭のケガのリスクがあります。
保護者の方は安全環境を整えて、赤ちゃんの行動範囲を広げすぎないように注意しましょう。
- 床にはクッション性のあるマットを敷く
- 家具の角にはコーナーガードを取り付ける
- 倒れやすい棚やキャスター付き家具を近くに置かない
- おもちゃを口にくわえたまま立たせない(喉を突く危険あり)

つかまり立ちから歩行までの発達段階
つかまり立ちは、赤ちゃんが「立つ」から「歩く」へと進む重要なステップです。筋力とバランス感覚が育つことで、伝い歩きやひとり歩きへと自然に発展していきます。
① つかまり立ち(7〜10ヶ月頃)
最初は不安定に立ち上がり、すぐに座り込むこともありますが、足腰を使う練習として大切な段階です。
② 伝い歩き(9〜11ヶ月頃)
家具に手を添えながら横方向に少しずつ移動します。興味のある方向へ動きたいという意欲が強くなり、視覚と運動の連動も進みます。
③ ひとり立ち〜ひとり歩き(11ヶ月〜1歳半)
支えがなくてもバランスが取れるようになり、短い距離を歩けるようになります。転倒が多い時期でもあるため、常に見守りと安全対策を忘れないようにしましょう。
つかまり立ちの練習方法
つかまり立ちを促すためには、赤ちゃんが「立ってみたい」「手を伸ばしたい」と感じるような環境をつくることが大切です。無理に立たせるよりも、日常の中で自然に体を使える機会を増やしましょう。
① 手足の筋肉をつける遊び
うつ伏せやハイハイの時間を多く取ることで、腹筋・背筋・足の筋肉が自然に鍛えられます。
大人の膝の上で軽くジャンプさせたり、腰を支えて立つ動きを補助するのも効果的です。楽しくスキンシップを取りながら、運動への興味を引き出していきましょう。
② 両手でつかまれる家具を用意
赤ちゃんの胸くらいの高さで、安定感のあるローテーブルやソファを置いてあげましょう。
高すぎると腕に力が入りすぎて転倒の原因になるため、手が自然にかけられる高さが理想的です。
③ 興味を引くおもちゃを使う
赤ちゃんの好きなおもちゃを、あと少しで届きそうな場所に置いてみましょう。
「もう少しで届く!」という気持ちがつかまり立ちへの意欲を高めます。おもちゃを使って声をかけながら、楽しむ気持ちを大切にサポートしましょう。

つかまり立ち期の安全対策
つかまり立ちができるようになると、赤ちゃんの視野が広がり、行動範囲も一気に広がります。
その分、転倒や誤飲などのリスクも高まるため、安全な環境づくりが何よりも重要です。
① 倒れやすい家具を避ける
キャスター付き家具や背の高い棚など、赤ちゃんが手をかけると倒れる危険のあるものは近くに置かないようにしましょう。
壁際に固定するか、赤ちゃんのエリアには置かない工夫を。
② 床と角の安全対策
転倒してもケガをしないよう、床にクッションマットを敷きましょう。
またテーブルやテレビ台の角にはコーナーガードを貼ることで、万が一の衝突時の衝撃を和らげます。

練習に役立つおもちゃ・グッズ
つかまり立ちをサポートするグッズは、赤ちゃんのやる気を引き出し、遊びながら筋力を育てるのに最適です。
選ぶ際は「安定性」「高さ」「興味を持てる仕掛け」がポイントです。
① 手押し車
押して歩くことで自然に足腰が強くなります。
重心の低い木製タイプは安定感があり、スピード調整やストッパー付きのものを選ぶと安心です。
② テーブル型おもちゃ
立ち上がった姿勢で手を使って遊べるテーブル型おもちゃは、つかまり立ち期にぴったり。
音や光の仕掛けで集中力も高まり、自然に立つ時間が増えます。
③ ベビーサークル
安全なスペースを確保しながら、赤ちゃんが自由に立ったり伝い歩きを練習できる便利アイテムです。
おもちゃパネル付きタイプなら、遊びながらバランス感覚も養われます。

まとめ:赤ちゃんのペースを大切に見守って
つかまり立ちは、赤ちゃんの世界が大きく広がる成長の瞬間です。
早くても遅くても、その子なりのペースでしっかりと発達しています。
大切なのは、焦らず・比べず・見守ること。
転倒やケガに気をつけながら、赤ちゃんが安心して挑戦できる環境を整えてあげましょう。
赤ちゃんが自分の力で立ち上がる瞬間は、保護者にとっても忘れられない感動のひとときになるはずです。

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