生理前のむくみ・体重増加の理由と戻し方|ホルモンバランスのしくみ
生理前に体重が増える本当の理由と、不安を減らすための対策法
ホルモン(黄体ホルモン=プロゲステロン)の影響
生理前(排卵後から生理開始前)は、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が優位になります。
このホルモンは「妊娠の準備」を行うため、体にさまざまな変化を引き起こします。
- 水分や栄養素を体内に溜め込む → 妊娠に備えてエネルギー蓄積。むくみや体重増加が起こりやすい。
- 食欲を増進 → 糖質や脂質を過剰に欲し、過食につながる。
- 基礎代謝が低下 → 脂肪燃焼が抑制される。
特にプロゲステロンの分泌が多い時期には、むくみや便秘が起こりやすくなります。

身体の状態(妊娠準備・血糖値・便秘)
生理前は「妊娠している可能性がある」と体が判断し、エネルギーと水分を最大限に溜め込もうとします。
また、血糖値が低下しやすく、脳は「血糖値を上げなければ!」と指令を出すため、甘いものや炭水化物を欲する衝動が生まれます。
さらに、プロゲステロンには腸の動きを抑える作用があり、便秘を引き起こしやすくなります。
腸に便が溜まることで、体重増加やお腹の張りを感じやすくなります。

生理前の症状と体重増加の仕組み
むくみ
プロゲステロンの影響で体に水分が溜まり、血管外に漏れ出た水分が皮膚や筋肉間にたまりやすくなります。
顔、手足、特にふくらはぎのむくみを強く感じる人が多いです。朝の顔のむくみや夕方の脚のパンパン感は典型的な症状です。
体重としては1〜3kg程度増加する人が多いですが、これはほとんどが水分によるものです。
食欲の変化
ホルモンの変動と血糖値低下により、甘いものや脂質の多い食事を無性に欲するようになります。
また、PMSによるストレスやイライラが食欲をさらに助長します。

防ぐ・軽減する方法
食事の工夫
食物繊維を多めに摂取(大豆製品、海藻、野菜、きのこ類、さつまいも、ゴボウなど)し、腸内環境を改善、便秘防止、血糖値急上昇を抑制します。
食事の最初に野菜や汁物を摂り、血糖値の急上昇を防止します。
メインはタンパク質中心(魚、鶏肉、大豆など)にし、塩分を控え、カリウム(バナナ、アボカド、ほうれん草など)を摂取することで水分排出を促進します。
甘いものは完全に我慢せず、少量を計画的に楽しむことが精神的にも良いです。

軽い運動・ストレッチ
ウォーキングや軽いジョギングは血流改善、むくみ解消、ストレス軽減に効果的です。
ヨガやストレッチは骨盤まわりや脚の筋肉をほぐし血行促進、イライラや倦怠感の緩和にも役立ちます。
睡眠と生活習慣
睡眠不足は食欲を高めるホルモン(グレリン)の分泌を促し、抑制するホルモン(レプチン)を減少させます。
6〜8時間程度の十分な睡眠でホルモンバランスを整え、夜間のスマホやPC作業を控えて心を落ち着ける時間を持つことが大切です。
マッサージ
特に足首からふくらはぎ、太ももにかけて心臓方向に流すマッサージが効果的です。
ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、血液・リンパ循環の要です。
お風呂上がりの血流が良いタイミングに行うとさらに効果が高まります。

婦人科での相談
自己管理が難しいほどの体重増加や食欲増進、強いPMS症状がある場合は専門医に相談しましょう。
低用量ピルはホルモン変動を一定にし体重や情緒の変動を緩和、漢方薬はむくみ、イライラ、冷えなど個別の症状に対応します。
多嚢胞性卵巣症候群や甲状腺疾患が背景にある場合もあるので、医療的評価が重要です。
生理後の体重変化と心構え
生理が始まると、プロゲステロンの分泌が減少し、エストロゲンが優位になります。
このホルモンバランスの変化によって、体が溜め込んでいた水分や老廃物が自然に排出されやすくなり、体重は元に戻る傾向があります。
生理開始から2〜3日後にはむくみが引き始め、体重が減少していくのが一般的です。
ただし、生理後も体重が戻らない場合は、むくみではなく「過食による脂肪蓄積」の可能性が考えられます。
その場合は、食習慣や生活リズムを振り返って見直すことが大切です。
自分のカラダと上手に付き合うために
生理前の体重増加は、女性ホルモンの正常な働きによる自然な現象です。むくみや体重増加は、体が自分を守り、妊娠に備えるために起こる生理的なプロセスであり、決して異常なことではありません。生理周期を理解し、「一時的な水分や便秘が原因」**と知ることで、必要以上に不安にならずに済みます。さらに、自分の周期を記録しておくと、体調や体重の変化を予測でき、精神的にも準備ができます。無理な食事制限や過度な運動よりも、心と体を整えるという視点で日々を過ごすことが大切です。
まとめ
生理前の体重増加は、主にホルモン(プロゲステロン)、妊娠準備モード、血糖値変動、便秘、むくみ、食欲増進が原因です。増えた体重の多くは水分や便であり、脂肪ではありません。生理後には自然に戻ることが多いため、過度に心配する必要はありません。食事、運動、睡眠、マッサージ、婦人科相談などを活用して軽減することも可能です。何よりも、「自分の体のサイクルを知り、優しく向き合う」という心構えが大切です。
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