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冷え性対策は何から始める?食事・運動・入浴でできる温活の基本

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執筆:JAHA協会

生活習慣・食事・運動から考える冷え対策とその効果

手足が冷たい、冬だけでなく夏の冷房でも体が冷える、布団に入っても足先がなかなか温まらない。こうした「冷え」は身近な悩みですが、冷えそのものを、あらゆる不調や病気の原因と決めつけるのは適切ではありません。

大切なのは、衣類・食事・運動・入浴・睡眠など、毎日の生活で無理なくできることから見直すことです。あわせて、冷えが強く続く場合や、だるさ・息切れ・体重の変化など別の症状がある場合は、背景に病気がないか確認する視点も必要です。

この記事では、難しい医学用語をできるだけ使わず、日常で取り入れやすい冷え対策を分かりやすくまとめます。

日常生活の中で体を温める温活のイメージ

冷えを感じるときに、まず知っておきたいこと

「冷え=免疫力低下」と単純には言い切れません

「冷えは万病の元」という言葉は昔からありますが、手足が冷たいことだけで免疫力の状態や病気のリスクを判断することはできません。

冷えの感じ方には、外気温、冷房、衣類、運動量、筋肉量、睡眠不足、ストレスなど、さまざまな要素が関係します。まずは「冷えているから病気になる」と考えるより、なぜ冷えを感じやすい生活になっているのかを見直すことが現実的です。

長時間座りっぱなし:脚の筋肉を動かす機会が減り、手足の冷えを感じやすくなることがあります。
冷房や薄着:室内外の温度差や長時間の冷房で、寒さを感じることがあります。
睡眠不足やストレス:体調の変化と重なり、冷えを強く感じることもあります。

強い寒がりが続くときは、体質だけで済ませないことも大切

冷えや寒がりは、病気の症状として現れることもあります。たとえば日本甲状腺学会の「甲状腺疾患診断ガイドライン2024」では、甲状腺機能低下症の臨床所見の一つに「寒がり」が挙げられています。

寒がりに加えて、強い疲労感、むくみ、体重増加、便秘などが続く場合は、自己判断で温活だけを続けるのではなく、医療機関へ相談することも考えてください。

月経前の不調や生理痛も「冷えだけ」が原因ではありません

月経前症候群(PMS)は、月経周期に伴うホルモンの変動が主要な要因と考えられています。また、生理痛には子宮の収縮に関わるプロスタグランジンなどが関係します。

お腹や腰を温めると「楽に感じる」という方はいますが、「子宮や卵巣が冷えることがPMSや生理痛の原因」と断定することはできません。痛みや不調が強く、学校・仕事・家事など日常生活に影響する場合は、婦人科で相談することが大切です。

毎日の生活で取り入れやすい5つの冷え対策

衣類や食事、運動、入浴で冷え対策をするイメージ

1.首・手首・足首を冷やしすぎない

外出時や冷房の効いた室内では、マフラー、ストール、靴下、レッグウォーマーなどを使い、寒さを感じやすい部分を保温します。腹巻や重ね着も、冷えを感じるときには取り入れやすい方法です。

ただし、厚着をしすぎて汗をかき、その汗で体が冷えることもあります。室温や活動量に合わせて、脱ぎ着しやすい服装にすると調整しやすくなります。

2.温かい食事を上手に使い、栄養のバランスも意識する

白湯、ほうじ茶、スープ、味噌汁など、温かい飲み物や料理は寒い日に取り入れやすい方法です。冷たい飲み物を完全に禁止する必要はありませんが、体が冷えてつらいときは温かいものへ置き換えると過ごしやすくなります。

ショウガ、たまねぎ、かぼちゃなどを使った温かい料理もよい選択です。ただし、「この食材を食べれば体温が上がる」と一つの食品だけに頼るのではなく、主食・主菜・副菜をそろえ、たんぱく質やエネルギーが不足しない食事を意識してください。

3.座りっぱなしを減らし、少しでも体を動かす

ウォーキング、ヨガ、ピラティス、軽い筋力トレーニングなど、続けやすい方法で体を動かします。運動習慣がない方は、最初から長時間行うより「今より10分多く動く」「座りっぱなしの途中で立つ」といった小さな変化から始める方が続けやすくなります。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して、歩行または同等以上の身体活動を1日60分以上、息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上、筋力トレーニングを週2〜3日行うことなどを推奨しています。ただし、体力や健康状態には個人差があるため、可能な範囲から増やすことが前提です。

4.湯船で無理なく温まる

入浴は体を温めるだけでなく、気持ちを切り替える時間にもなります。厚生労働省のe-ヘルスネットでは、睡眠との関係について、40℃程度の湯船に10〜15分ほど浸かる方法が紹介されています。

一方で、熱すぎるお湯や長湯は体への負担になります。特に冬は、暖かい部屋から寒い脱衣所や浴室へ移動することで血圧が大きく変化することがあるため、脱衣所を暖めるなど温度差を小さくする工夫も大切です。

5.ストレッチや睡眠で「整える時間」をつくる

ふくらはぎや足首をゆっくり動かしたり、寝る前に軽くストレッチしたりするのも取り入れやすい方法です。マッサージをする場合も、強く押しすぎず、気持ちよい範囲で行います。

また、睡眠不足が続くと体調そのものが崩れやすくなります。冷え対策だけに意識を向けるのではなく、睡眠時間や休息、ストレスとの付き合い方も一緒に見直してみてください。

冷えが気になる女性に取り入れやすい一日の習慣

日常生活に軽い運動を取り入れる女性のイメージ

朝|朝食を抜かず、エネルギーを補う

朝食を食べる習慣がある方は、主食だけで終わらせず、卵、魚、肉、大豆製品、乳製品などのたんぱく質も組み合わせます。食欲がない日は、スープや温かい飲み物など、取り入れやすいものから始めてもかまいません。

日中|座りっぱなしをこまめに中断する

デスクワークやスマートフォンを見る時間が長いときは、時々立ち上がる、足首を動かす、少し歩くなど、小さく体を動かします。

外出・冷房の中|「三首」を冷やしすぎない

首・手首・足首は衣類で調整しやすい場所です。ストールや靴下など、必要なときに追加できるものを用意しておくと便利です。

夜|湯船と軽いストレッチで切り替える

体調に合わせて湯船に浸かり、入浴後は呼吸を止めない程度のやさしいストレッチを行います。寝る直前まで強い運動を続けるより、少しずつ休息モードへ切り替えていきます。

毎日の食事|「温性・冷性」だけで判断しない

東洋医学では食材を温性・平性・冷性などに分ける考え方があります。日々の献立の参考にすることはできますが、栄養面では一つの分類だけに偏らず、さまざまな食品を組み合わせることが大切です。

「冷え性」「冷え症」という言葉より、原因を見極めることが大切

「冷え性」「冷え症」は日常的によく使われる言葉ですが、一般医療では、冷えそのものだけを見るのではなく、他の症状や生活状況を含めて原因を考えます。

東洋医学では冷えを体調を見る手がかりの一つとしてとらえる考え方があります。一方で、強い寒がりや手足の冷えが続く場合には、甲状腺機能、貧血、循環の問題など、別の原因がないか確認することも大切です。

医療機関への相談を考えたいとき

冷えや寒がりが強く続き、強い疲労感、息切れ・動悸、めまい、むくみ、便秘、体重の大きな変化などを伴う場合は、生活習慣だけの問題と決めつけず相談してください。

また、生理痛やPMSが強く、学校・仕事・家事を休むほどつらい場合も、我慢を続けず婦人科へ相談してください。

まとめ|冷え対策は「温める」だけでなく、毎日の過ごし方を整えることから

冷えが気になるときは、厚着や温かい飲み物だけで対策を終わらせず、運動不足、座りっぱなし、食事、入浴、睡眠、ストレスなど、生活全体を見直すことがポイントです。

ヨガやピラティス、ウォーキングなども、無理なく体を動かす方法の一つです。毎日完璧に行う必要はありません。「今日は少し歩く」「冷房の中では一枚羽織る」「夜は湯船に浸かる」など、続けられることから始めてみてください。

そして、冷えが長く続く場合や、ほかの症状が重なっている場合は、温活だけで解決しようとせず、必要に応じて医療機関へ相談することも大切です。

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