息が浅い・疲れやすい…それ、呼吸筋のかたさかも?やさしく整える習慣

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呼吸でととのえる|ヨガにも使える呼吸筋ストレッチ入門

なんとなく息が浅い、疲れやすい、気持ちが落ち着かない:そんな日々の不調に、私たちは案外「呼吸」を見過ごしていることがあります。呼吸は一日2万回以上、無意識に繰り返しているもの。でもその質が乱れると、心と身体の調子にも影響してしまいます。そこで役立つのが、呼吸に関わる筋肉をやさしくほぐして、のびのびと息を通す「呼吸筋ストレッチ」。ヨガの呼吸法とあわせて取り入れることで、緊張や不安も少しずつほぐれ、自分の呼吸を味方にできる感覚が育まれていきます。

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【ヨガと融合する呼吸法:呼吸筋ストレッチで心身の調和を取り戻す】

呼吸

<呼吸の重要性を再認識する>

■呼吸に意識を向ける大切さ
健康状態をチェックするとき、多くの人は体温や血圧に注意を向けますが、「呼吸」の質を意識することは少ないです。しかし、呼吸は毎分約15回、1日約2万回繰り返される重要な生命活動です。呼吸のリズムや深さに乱れが生じると、身体的・精神的な不調を引き起こす可能性があります。

■感情と呼吸の深い関係
長期にわたる不安やストレスが続くと、呼吸が浅く速くなり、これがさらなる心身の不調を招きます。不安の強さと呼吸の浅さや速さに相関があり、扁桃体という感情の中枢が呼吸に大きな影響を与えることが示されています。

<呼吸筋の役割とその重要性>

区分 部位 筋肉名(漢字) ふりがな
吸息筋 前面 胸鎖乳突筋 きょうさにゅうとっきん
斜角筋 しゃかくきん
僧帽筋 そうぼうきん
傍胸骨内肋間筋 ぼうきょうこつないろっかん きん
外肋間筋 がいろっかんきん
横隔膜 おうかくまく
吸息筋 背面 脊柱起立筋 せきちゅうきりつきん
僧帽筋 そうぼうきん
呼息筋 前面 内肋間筋 ないろっかんきん
外腹斜筋 がいふくしゃきん
内腹斜筋 ないふくしゃきん
腹横筋 ふくおうきん
腹直筋 ふくちょくきん

■肺の機能と呼吸筋の働き
肺そのものには筋肉がなく、胸郭を動かすことで肺の膨張・収縮が行われます。横隔膜や肋間筋をはじめ、腹部、背部、首など20種類以上の筋肉が「呼吸筋」として機能しています。特に加齢により呼吸筋の柔軟性が失われると、呼吸機能が低下し、呼吸困難や肺の過膨張といった問題が生じます。

■息を吐く重要性
多くの人が呼吸というと、息を吸うことを重視しますが、実は「息を吐く」ことが非常に重要です。十分に息を吐き切れないと、肺に余分な空気が溜まり(残気量の増加)、新鮮な酸素が十分に取り込めず、努力性呼吸となってしまいます。これは喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の症状にも類似しており、息苦しさを強く感じる原因となります。

<呼吸筋ストレッチ体操の実践と効果>

■呼吸筋ストレッチのメカニズム
呼吸筋ストレッチ体操は、肺を支える筋肉を柔軟に保ち、息を楽に吐き出せるように設計されています。胸郭を広げる吸息筋を意識的にストレッチしながら息を吸い、胸郭を縮める呼息筋をストレッチしながら息を吐くというシンプルで効果的な運動です。これにより肺機能の向上と呼吸困難の軽減、そして気分の安定化が期待できます。

<ヨガとの融合:プラーナヤーマを活用する>

呼吸

■ヨガの呼吸法(プラーナヤーマ)の効果
ヨガにおいても、呼吸法(プラーナヤーマ)は非常に重要視されます。プラーナヤーマは呼吸を通して心身の調和を目指す技法であり、呼吸筋を意識的に使い、深い呼吸を促進します。特に「胸式呼吸」を意識的に行うことで、肋間筋の活性化や胸郭の柔軟性を高める効果があります。呼吸筋ストレッチとヨガのプラーナヤーマを組み合わせることで、より効果的に心身を整えることができます。

■胸式呼吸で始めるトレーニング
腹式呼吸が一般的にリラックス効果のある呼吸法として知られていますが、まずは胸式呼吸で呼吸筋を鍛えることが基本となります。胸郭を動かしやすくすることで呼吸機能が高まり、腹式呼吸への移行もスムーズになります。

<日常生活への取り入れ方>

呼吸

■実践のヒントと習慣化
呼吸筋ストレッチ体操やヨガの呼吸法は、毎日の習慣として行うことが重要です。特に就寝前や起床時など定期的な時間に実践することで、習慣化が促されます。また、姿勢の改善や精神的ストレスの軽減にも繋がりますので、日常生活の中に積極的に取り入れることをお勧めします。

■自分に最適な呼吸法を見つける
性格がせっかちな人とのんびりしている人とでは適切な呼吸法も異なります。大切なのは、自分自身の特性に合った呼吸法を見つけることです。呼吸筋ストレッチ体操やプラーナヤーマを通じて、無理なく心地よい自分だけの呼吸リズムを整えていきましょう。

<心と身体をつなぐ呼吸の力>

肺活量

■呼吸を通じて心身の調和を深める
呼吸はただの身体活動ではなく、心の状態を映し出し、また影響を与える強力なツールです。呼吸筋ストレッチ体操と、ヨガの伝統的な呼吸法を融合することで、心と身体の調和を深め、日々の健康維持とストレスマネジメントに役立てることが可能となります。

<呼吸筋ストレッチ体操の基本ステップ>

ヨガ

■① 寝たままでできる胸郭ストレッチ

  1. 仰向けに寝て、両腕をバンザイのように伸ばす

  2. 胸をひらくように深く息を吸い、5秒キープ

  3. ゆっくり息を吐きながら腕を体側に戻す

  4. 5回程度繰り返す

■② 座ったままでの側屈ストレッチ(肋間筋)

  1. 椅子または床に座り、右腕を上げて左へゆっくり倒れる

  2. 呼吸と連動させて、吸うときに戻り、吐くときに側屈

  3. 左右交互に3回ずつ

■③ 横隔膜ほぐし(腹式呼吸+お腹マッサージ)

  1. 椅子に座り、おへその少し上に手を添える

  2. 鼻から深く吸って、お腹を膨らませる

  3. 吐くときにお腹をへこませながら軽く押し込むようにタッチ

  4. 5〜10呼吸程度

 まとめ

呼吸は、目には見えなくても、私たちの心と身体をつないでくれる大切なリズムです。無理なく深く息ができるようになると、気持ちも少しずつ安定し、自分らしく過ごす力が育まれていきます。呼吸筋をほぐし、呼吸の流れを整えることは、特別なことではなく、毎日の小さな習慣から始められることです。今日という日が、ほんの少しでも深い呼吸とともにありますように:そんな思いを込めて、呼吸と向き合う時間を、丁寧に重ねていきましょう。

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