姿勢の崩れが引き起こす子どもの肩こりとは?予防と改善のヒント

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子どもにも肩こり?現代の生活環境と姿勢の問題

かつては大人特有のものと考えられていた肩こり。しかし、最近では小学生や中学生の子どもたちにも肩の痛みや違和感、だるさを訴えるケースが増えています。その背景には、急速に変化した生活スタイルと身体の使い方の偏りがあります。

以前に比べて外遊びの機会が減り、子どもたちは室内で過ごす時間が圧倒的に増えました。スマートフォン、ゲーム機、タブレットといった電子機器に触れる時間も長くなり、動きが少ない状態での長時間使用が常態化しています。このような習慣が、肩や首、背中などに大きな負担をかけています。筋肉が長時間緊張し続けると血行が悪くなり、老廃物が排出されにくくなって、コリや痛みが生じています

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肩こり

子どもの肩こりに現れる主な症状

子どもの肩こりには、以下のような症状が見られることがあります。大人と同じように症状を自覚しているとは限らないため、保護者の気づきが大切です。

  • 首・肩・背中にかけてのだるさや重さ、不快感

    • 前かがみの姿勢で長時間勉強やゲームに集中することで、肩から背中にかけての筋肉が緊張状態に置かれます。その結果、筋肉が硬直し、だるさや不快感、重さとして現れます。子どもは言葉でうまく表現できないことも多いため、「姿勢が悪い」「なんとなく元気がない」などの兆候に注意が必要です。

  • 頭痛やめまい

    • 首や肩の緊張によって血流が阻害されると、脳へ送られる酸素や栄養が不足し、結果として頭痛や軽いめまいが生じることがあります。子どもが「頭が痛い」と訴えた際には、肩まわりの緊張も併せてチェックしてみましょう。

  • 集中力の低下や不眠、便秘といった自律神経の乱れ

    • 精神的・身体的ストレスが長期間続くと、自律神経のバランスが崩れ、睡眠の質が低下したり、消化器の不調として現れることがあります。肩こりが単なる筋肉の疲労ではなく、自律神経の影響を受けた結果であることも少なくありません。

以下のような生活習慣や環境が、こうした症状を引き起こす背景となっています。

  • スマートフォンやゲーム使用中の猫背姿勢

    • 頭の重さは体重の約10%といわれ、前かがみの姿勢が続くと首や肩の筋肉に何倍もの負荷がかかります。特に成長期の子どもにとって、日常的にこのような姿勢が続くことは、筋肉の柔軟性を損ない、姿勢の固定化や慢性的な不調につながります。

  • 机や椅子の高さが体に合っていない

    • 成長する子どもに対して机や椅子の高さを見直さずに使い続けていると、無意識に前かがみの姿勢になります。これは筋肉に常に緊張を強いる姿勢であり、知らず知らずのうちに肩や首への負荷が蓄積されます。

  • 運動不足・ストレッチ不足

    • 運動は筋肉を適度に動かすことで血行を促進し、筋肉の柔軟性を保つ働きがあります。運動不足によりこの機能が低下すると、筋肉は硬くなりやすく、ちょっとした動作でも疲労がたまりやすくなります。さらに運動後にストレッチを行わないと、筋肉が縮んだままになり、肩や背中に負担がかかる原因になります。

肩こりを引き起こす3つのタイプ

肩こりには主に3つのタイプがあり、それぞれ原因や対策が異なります。

  • 本態性肩こり

    • 姿勢の悪さや運動不足、長時間の同一姿勢など、生活習慣に起因する肩こりです。子どもに多く見られるタイプで、普段の生活の中に潜む原因に気づき、改善していくことが大切です。

  • 症候性肩こり

    • 眼科、耳鼻科、歯科、整形外科などの疾患が原因となって肩こりを引き起こすタイプです。視力の変化やかみ合わせの不調なども関係することがあり、専門医の診察が必要な場合があります。

  • 心因性肩こり

    • 精神的なストレスや緊張によって自律神経のバランスが乱れ、筋肉がこわばってしまうタイプの肩こりです。受験や人間関係など、子どもでも強いストレスを感じる場面は多く、症状の背景にある心理的要因にも配慮が必要です。

自宅でできる肩こり対策と予防の工夫

姿勢

日常生活の中で肩こりを予防・改善するための方法には、次のような工夫があります。

  • 正しい姿勢を身につける環境づくり

    • 学習机や椅子の高さを子どもの成長に合わせて調整し、座ったときに背筋を自然に伸ばせる環境を整えましょう。また、スマホやタブレットは目の高さに近づけて使用させると、自然と姿勢が良くなります。

  • 適度な運動とストレッチ

    • 1日30分程度の外遊びやスポーツは、全身の筋肉をバランスよく使い、肩まわりの血流も改善します。さらに、運動の後にストレッチを取り入れることで、筋肉の緊張をリセットする効果があります。

  • ぬるめのお風呂でリラックス

    • 38〜40度のぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、緊張した筋肉がやわらぎ、血流が促進されます。入浴後には軽く肩や背中をさすってあげると、リラックス効果が高まります。

  • 優しいマッサージやタッチケア

    • 強く揉むのではなく、手のひらでやさしく撫でるようなタッチケアが子どもには適しています。筋肉が柔らかい子どもには、ソフトな刺激で十分効果があります。

肩こり改善に役立つ「キッズヨガ」

キッズヨガ

近年、子どもの姿勢や肩こりの改善法として「キッズヨガ」が注目されています。キッズヨガは子どもの年齢や発達段階に合わせて構成されており、楽しく体を動かしながら正しい姿勢や身体感覚を養うことができます。

  • 姿勢の感覚を育て、体幹を強化する

    • ポーズを通じて自然と体幹が鍛えられ、正しい姿勢を保つための筋力と感覚が身につきます。身体の使い方を遊びの中で覚えられる点も、子どもにとって無理がありません。

  • 深い呼吸で自律神経を整える

    • ヨガでは呼吸を大切にします。ゆっくりとした深い呼吸は副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせる働きがあります。ストレスによる肩こりにも効果的です。

  • 心と体の両面をケアする習慣が育つ

    • ヨガを続けることで「今、自分の体がどう感じているか」を意識できるようになり、不調を早めに察知しやすくなります。これは将来にわたって健康管理の力を育むことにもつながります。

  • 親子で取り組める環境が広がっている

    • 最近では、親子で参加できるキッズヨガクラスも増えており、家庭でも取り入れやすくなっています。一緒に取り組むことで親子のコミュニケーションが深まり、健康への意識も共有できます。

肩こりに効果的なキッズヨガポーズ3選

肩まわりの緊張をやわらげ、姿勢を整えるうえで効果的なヨガポーズを、子どもにも取り組みやすい内容で3つご紹介します。親子で一緒に取り組むことで、動きのサポートもしやすくなります。

1. キャット&カウ(猫と牛のポーズ)

キッズヨガ

やり方:

  1. 四つんばいになり、肩の真下に手首、股関節の真下に膝をつく。

  2. 息を吸いながら背中を反らせて胸を前に出し、顔はやや上へ(カウポーズ)。

  3. 息を吐きながら背中を丸めておへそをのぞき込む(キャットポーズ)。

  4. 呼吸に合わせてこの動きを5〜10回繰り返す。

効果:
背骨の動きを柔軟にすることで、首から背中にかけての筋肉の緊張をゆるめます。血行が促進され、姿勢の改善にもつながります。

2. 肩回し入りチャイルドポーズ(ヒップサークル付き)

キッズヨガ

やり方:

  1. 正座の姿勢から両手を前に伸ばしてチャイルドポーズになる。

  2. 両手を重ねて額をつけ、呼吸を整える。

  3. 起き上がって四つんばいになり、肩を大きく回すように、肘を曲げながら円を描くように動かす。左右3回ずつ。

  4. 再度チャイルドポーズで休む。

効果:
肩関節と肩甲骨まわりの可動域を広げることで、凝り固まった筋肉をほぐします。チャイルドポーズでのリラックス効果と組み合わせることで、副交感神経が優位になり、全身の緊張をやわらげます。

3. ねじりの座位ポーズ(アルダ・マツェンドラーサナ)

キッズヨガ7

やり方:

  1. あぐらの姿勢で座る。背筋を伸ばし、肩の力を抜く。

  2. 右手を左膝に、左手を体の後ろに置く。

  3. 息を吸いながら背筋をさらに伸ばし、吐きながら左側にゆっくりと上体をねじる。

  4. 3〜5呼吸キープし、ゆっくり戻して反対側も同様に行う。

効果:
背骨の自然なねじれを利用して、肩甲骨や背中の緊張をやさしく緩めるポーズです。内臓の位置を整え、深い呼吸を促す効果もあり、ストレス軽減にもつながります。動きは穏やかですが、肩こり予防にとても有効です。

 まとめ

近年、スマートフォンの普及や外遊びの減少、学習環境の変化などにより、子どもにも肩こりの症状が見られるようになっています。長時間の前かがみ姿勢や運動不足、精神的ストレスが筋肉の緊張や血行不良を招き、だるさや痛み、頭痛などを引き起こす原因となります。自覚や表現が難しい子どもに対しては、姿勢や生活習慣に目を向け、早めの対処が大切です。

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