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赤ちゃんの原始反射とは?把握反射・吸啜反射・探索反射・モロー反射を解説

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執筆:JAHA協会

赤ちゃんの発達を支える原始反射の役割と重要性

生まれたばかりの赤ちゃんには、自分の意思とは関係なく、刺激に対して自然に起こる「原始反射」があります。授乳につながる吸啜反射や探索反射、手のひらに触れると握る把握反射、驚いたときに両腕を広げるモロー反射などが代表的です。

原始反射は、赤ちゃんの神経や運動の発達をみる手がかりの一つです。ただし、反射の現れ方や弱くなっていく時期には個人差があります。家庭で反射を強く誘発して確認するのではなく、日常の自然な様子を見守り、気になることがあれば乳幼児健診や小児科で相談することが大切です。

1.把握反射(握り反射)とは

手のひらや足の裏への刺激で起こる反射

手の把握反射は、赤ちゃんの手のひらに指などが触れると、指を曲げて握る反応です。生まれたばかりの赤ちゃんによく見られる原始反射の一つで、新生児の神経学的な診察でも確認されます。

足にも似た反射があり、足の指の付け根付近に刺激が加わると、足の指を曲げる「足底把握反射」が見られます。手と足では反射が弱くなる時期が異なり、足底把握反射の方が長く残ります。

手の把握反射:出生時から見られ、成長とともに数か月かけて弱くなります。米国小児科学会の一般向け資料では、おおむね生後5~6か月頃までが目安として示されています。
足底把握反射:手より長く続き、おおむね生後9~12か月頃まで見られることがあります。
発達を見るポイント

反射の有無だけで発達を判断するのではなく、左右差、筋肉の緊張、手足の動き、月齢に応じた変化などを合わせて見ます。反射が明らかに左右で違う、全く見られない、月齢が進んでも強く残るなど気になる点がある場合は、乳幼児健診や小児科で相談します。

2.吸啜反射と探索反射は授乳につながる大切な反応

吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)

吸啜反射は、赤ちゃんの口の中、特に口蓋などが刺激されると、自然に吸う動きが起こる反射です。母乳やミルクを飲むために重要な働きで、授乳に関わる基本的な反応の一つです。

ただし、反射の強さだけで「十分に飲めている」と判断することはできません。授乳の様子、飲み込む動き、体重増加、尿や便の状態などを含めて総合的に見ていくことが大切です。

授乳に関わる吸啜反射や探索反射が見られる時期の赤ちゃん

探索反射(rooting reflex)

頬や口の周りに触れると、赤ちゃんが刺激のある方向へ頭を向け、口を開く反応を「探索反射」といいます。乳首を探して授乳につながる反射で、吸啜反射とは別の反応です。

探索反射は、乳首の位置を探すための反応として授乳につながります。口の中への刺激で吸う動きが起こる吸啜反射とは、刺激される場所と反応のしかたが異なります。

3.モロー反射はなぜ起こる?

急な刺激や姿勢の変化に対する原始反射

モロー反射は、赤ちゃんが急な姿勢の変化や大きな刺激を受けたときに、両腕を外へ広げ、その後に抱きつくように腕を戻す反応です。指が開いたり、泣いたりすることもあります。

生まれた直後から見られる代表的な原始反射で、成長とともに弱くなります。資料によって時期の示し方には幅がありますが、一般に生後数か月で減っていき、遅くとも生後6か月頃までに消失していく反射として説明されています。

モロー反射が見られる時期の赤ちゃん

家庭で反射テストをしない

モロー反射は、医療者が診察の中で安全に確認するものです。赤ちゃんの頭や体を急に動かしたり、落下するような感覚を意図的に与えたりして、家庭で反射を再現する必要はありません。日常の中で自然に見られる様子を観察してください。

モロー反射と睡眠・おくるみ

眠っているときに急にびくっとして腕を動かし、目を覚ますことがあります。おくるみは赤ちゃんを落ち着かせる方法の一つですが、安全な使い方が前提です。

おくるみを使う場合も赤ちゃんを必ず仰向けで寝かせ、寝返りをしようとする様子が見られたら使用を中止するよう案内しています。胸や脚を締めつけすぎず、重り入りのおくるみは使用しません。

原始反射は赤ちゃんの発達をどう見る手がかりになる?

反射だけでなく全身の様子を合わせて確認

新生児の診察では、原始反射に加えて、筋肉の緊張、覚醒の状態、手足を左右同じように動かせるかなどを総合的に確認します。原始反射は、神経系の働きや成熟をみるための一つの手がかりです。

成長とともに大脳の働きが発達すると、多くの原始反射は徐々に目立たなくなり、自分の意思で行う運動へつながっていきます。反射がいつまで見られるかは種類によって異なり、個人差もあります。

原始反射や全身の動きを観察する新生児期の赤ちゃん

気になるときは健診や小児科へ

反射が全く見られない、左右差が大きい、手足の動きに明らかな違いがある、月齢が進んでも強い反射が続くなどの場合は、自己判断せず医療機関へ相談します。反射だけで病気を判断することはできないため、赤ちゃん全体の発達や体調と合わせた評価が必要です。

まとめ

把握反射、吸啜反射、探索反射、モロー反射などの原始反射は、生まれたばかりの赤ちゃんに自然に備わっている反応です。それぞれ役割や見られる時期が異なり、成長とともに徐々に目立たなくなります。

大切なのは、家庭で反射をテストすることではなく、日常の中で赤ちゃんの動きや授乳、左右差などを穏やかに見守ることです。気になる変化があるときは、乳幼児健診や小児科で相談し、専門家に全身の状態を確認してもらいましょう。

 

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