ヨガとピラティスの効果と違い|自律神経・体幹・姿勢に効くのはどっち?
【ヨガとピラティスの違い|あなたに合うのはどっち?】
ヨガとピラティス、どちらを始めようか迷ったことはありませんか?
マットの上で行うエクササイズという共通点がありながら、実はまったく異なる目的・動作・呼吸・効果を持つ2つのボディワークです。

【起源と本質の違い】
■ ヨガとは|起源と思想
ヨガの起源は、約4500年前のインダス文明にあり、古代インドで宗教的な修行法として発展しました。サンスクリット語の「ユジュ(結ぶ・つなぐ)」に由来し、心と体・自我と宇宙を調和させる思想が根底にあります。
ヨガ哲学では「八支則(アシュタンガ)」という8段階の実践プロセスが重視されますが、現代ではその中のアーサナ(ポーズ)やプラーナヤーマ(呼吸法)を中心に、健康法・セルフケアとして広く取り入れられています。単なるエクササイズにとどまらず、「気づき」や「今ここに意識を向ける」ことが重視されるのが特徴です。
■ ピラティスとは|起源と背景
ピラティスは20世紀初頭、ドイツ人ジョセフ・H・ピラティスによって考案されました。彼は幼少期の虚弱体質を克服するために、ヨガ・体操・格闘技・解剖学などを学び、体のコントロールと機能性を高める訓練法としてこのメソッドを開発しました。
第一次世界大戦中には、負傷兵が寝たままでも回復できるよう考案したエクササイズが評価され、戦後はアメリカで広まりました。特にダンサーやアスリートの間で人気が高く、体幹強化・骨格の整備・パフォーマンス向上などに効果を発揮します。
■ 本質的な違い|目的・アプローチ
ヨガは「内面への意識と精神性の安定」を重視し、ポーズを通じて呼吸や瞑想へと深めていきます。一方ピラティスは「機能的な体づくりと動作改善」に焦点を当て、解剖学に基づく筋肉の使い方と体幹制御を重視します。
■ 哲学とベースとなる思考法の違い
- ヨガ:東洋的な「調和・静寂・内観」の思想
- ピラティス:西洋的な「合理性・機能性・改善」の科学的アプローチ

【動作・呼吸・効果・適性の違い】
■ 呼吸法の違い
ヨガは「腹式呼吸」が中心で、鼻からゆっくり吸って鼻から吐くことで副交感神経を優位にし、リラックスや内観に導きます。
一方ピラティスは「胸式呼吸」が中心。肋骨を横に広げるように息を吸い、口から吐くことで交感神経を活性化し、筋肉を意識的にコントロールしやすくなります。
■ 動作と目的の違い
ヨガは静止したポーズ(アーサナ)を中心に「静」の動きを通じて内面の安定を目指します。
一方ピラティスは、体幹を中心に常に動かし続ける「動」のエクササイズで、解剖学に基づいた運動療法的な構造を持ちます。
■ 使用器具の違い
ヨガではヨガマット、ブロック、ベルト、ボルスターなどでポーズを補助。
ピラティスはマットに加え、専用器具(リフォーマー、キャデラック、チェア等)を使う「マシンピラティス」も広く普及しています。
■ 効果とメリットの違い(比較表)
項目 | ヨガ | ピラティス |
---|---|---|
精神面 | 自律神経調整、内観、集中力向上 | ストレス軽減、集中力UP |
身体面 | 柔軟性向上、自然治癒力の活性化 | インナーマッスル強化、姿勢改善 |
美容効果 | 肌ツヤ・腸活・リラックス | 体幹強化・ボディメイク |
呼吸 | 腹式で副交感神経を優位に | 胸式で交感神経を活性化 |
運動量 | ゆったり〜中程度 | 中〜高強度(目的別) |
■ 向いている人の違い
【ヨガに向いている人】
・リラックス重視で心の安定を得たい
・運動が苦手で無理なく始めたい
・ストレス過多や不眠に悩んでいる
・瞑想や呼吸法に興味がある
【ピラティスに向いている人】
・体幹を鍛えたい/姿勢を整えたい
・肩こり・腰痛などを改善したい
・運動不足を感じている
・しっかり動いて体型を引き締めたい
■ デメリットと注意点
ヨガ:柔軟性に偏ったスタイルでは筋力向上が物足りない場合も。無理なポーズは怪我の原因に。
ピラティス:フォームが重要なため、独学での習得は非効率になりやすく、最初は指導を受けるのが理想。
■ 実施タイミングの違い
- ヨガは副交感神経を優位にするため、夕方〜就寝前がおすすめ
- ピラティスは交感神経を刺激するため、朝〜昼に行うと集中力UP&代謝促進に
【共通点と相乗効果】

■ 共通点に注目すると選びやすくなる
ヨガとピラティスは異なるルーツを持つものの、呼吸を意識しながら身体を動かすという点では共通しています。そのため、どちらも次のような恩恵が期待できます:
- 心身のバランスを整える
- 新陳代謝を高め、血流促進に役立つ
- 姿勢や骨格を整える
- 自律神経を整え、メンタルケアにつながる
■ 両方を組み合わせるメリット
ヨガで心を整え、ピラティスで身体を鍛えるというように、両者をバランス良く取り入れることで、内面と外面の両方からアプローチできます。
・ヨガ:精神の安定、深い呼吸、柔軟性の向上
・ピラティス:体幹の強化、正しい動き、機能的な身体の再教育
【実践の始め方と選び方のコツ】

■ 自分の目的を明確にする
はじめに「なぜ始めたいのか?」を言語化しておくと、ヨガ・ピラティスいずれの選択にもブレがなくなります。
- ストレス解消 → ヨガ
- ボディラインを整えたい → ピラティス
- 慢性的な不調を改善したい → 両方の要素を取り入れる
■ 体験レッスンを活用しよう
スタジオによって内容・雰囲気・インストラクターの指導方針が異なります。初心者であれば、まずは複数の体験レッスンに参加して比較することが重要です。
■ 継続しやすい環境を選ぶ
通いやすい立地、予約しやすいシステム、無理のない料金設定など、自分が「続けられる条件」を整えることも、継続の鍵となります。
【目的に応じて選ぶことが大切】
ヨガとピラティスは共に心身を整える素晴らしい手段ですが、根本的な目的・哲学・動作は異なります。
- 内面を整えたい・ストレスを解消したい → ヨガ
- 体を引き締めたい・姿勢を良くしたい → ピラティス
まずは両方を体験して、自分の体と心に合うスタイルを見つけてみてください。
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